2023年8月30日水曜日

環境教育授業「木曽町のチョウを知ろう! in 開田小学校」

 「きずな」は,木曽町,長野県などと締結した「生物多様性保全の推進に関する基本協定」に基づき,毎年木曽町の小学校において木曽町内に生息しているチャマダラセセリをはじめとした希少種を含む多様な昆虫についての授業を実施してきました。令和5年度はきずな会長の中村寛志信州大学名誉教授と安曇野市教育委員会の斎藤雄太氏が講師を務めて,木曽町開田高原の開田小学校において,この8月28-29日に環境教育授業「木曽町のチョウを知ろう!in開田小学校」を実施しましたのでその様子を紹介します。


木曽馬の里のソバ畑で昆虫採集

8月28日は1~3年生,29日は4~6年生を対象に実施しました。授業では子供たちはまず最初に教室で開田高原に生息しているチャマダラセセリの話をきいて、さらにクイズで昆虫の名前を覚えたりチョウの体のつくりを学習しました。またチャマダラセセリやいろんなチョウの標本も観察しました.

チャマダラセセリの生活史を学習

昆虫クイズで楽しく学習.講師は斎藤雄太氏.

チョウの体のつくりスケッチ.脚の数は正しく書けてるかな

教室で学習した後は近くの木曽馬の里のソバ畑に出かけて,チャマダラセセリの幼虫の食草ミツバツチグリ探しと昆虫採集の時間。大きな捕虫網を持ってソバ畑を駆け回りました。

チャマダラセセリの食草ミツバツチグリ.
草原のあちこちに生えています

ミツバツチグリ見つけたよ!
後ろの御嶽山は今日は雲がかかっていました.

さあ採集にでかけるぞー

トンボのを捕まえるよ.上手く採れたかな


採集したチョウやトンボは班ごとに名前と捕まえた数を調べました

みんなの前で発表です.
この班はモンキチョウとアキアカネとウスバキトンボでした.

最後に教室に戻って感想を書いて木曽町役場の方が作っておいてくれたチャマダラセセリの写真と自分の名前入りの缶バッチを受け取って授業は終了しました.(報告:中村寛志)




2023年8月27日日曜日

第34回 信州昆虫学会一般公開シンポジウム「信州のゴマシジミ ―保全の最前線」の開催のお知らせ

 きずなが後援をしております第34回 信州昆虫学会大会公開シンポジウム 「信州のゴマシジミ ―保全の最前線」が開催されます。今年はゴマシジミの保全がテーマです.ぜひご参加ください。詳細は,以下の概要及びチラシをご覧ください。

【概 要】

○第34回 信州昆虫学会大会一般公開シンポジウム
 日  時:2023年9月2日(土)
 場  所:信州大学理学部広義棟1階(1番教室)
 ハイブリッド形式(オンライン,オンサイト@信州大学松本キャンパス)
対面でのご参加・オンラインでのご参加,いずれの場合にも以下URLより参加申し込みしていただきますようお願い申し上げます。オンライン定員:300名(定員がございますので,早めにお申込みください) 
事前参加申し込みURL:
https://forms.gle/yGQCWqsSdwFL5Pg4A 
 
<プログラム>
 ○第34回 信州昆虫学会大会 公開シンポジウム 「信州のゴマシジミ ―保全の最前線」
ゴマシジミは翅を広げた大きさが4 cm程度の蝶で,幼虫期の一部をアリの巣の中で生活するというユニークな生活史をもちます。かつて,信州の山地の里地里山ではよくみられましたが,現在では絶滅が危惧されており,松本市と長野市の生息地では保全活動がすすめられています。本シンポジウムでは,その最前線で活躍されている方々に,ゴマシジミの保全と生息状況についてわかりやすく解説していただきます。
<プログラム>
受付開始 13:30
講演開始 14:00
1. 毛利 秀雄(東京大学名誉教授)
中部地方のゴマシジミの過去の分布と分子系統解析
2. 金井悠一郎(松本市環境エネルギー部環境・地域エネルギー課)
松本市におけるゴマシジミの保全と生息状況
3. 徳永 昭行(長野市霊園管理事務所)
長野市におけるゴマシジミの保全と生息状況
4. 工藤 忠(日本鱗翅学会東北支部)
青森県におけるゴマシジミの保全と生息状況
コメンテーター:福本匡志(日本鱗翅学会信越支部)
司会:上田昇平(大阪公立大学)
17:00 閉会

主催:信州昆虫学会、信州大学自然科学館
後援:信州生物多様性ネットきずな
【公開シンポジウムに関するお問い合わせ先】
 竹中將起 takenaka10mt@shinshu-u.ac.jp