2022年5月30日月曜日

イベントの案内(2件)

オオルリシジミ天然記念物指定記念シンポジウム(2022年6月25日)

信州生物多様性ネットきずなが協力しているイベントを2件紹介します.
オオルリシジミが安曇野市の天然記念物に指定された記念のシンポジウムです.中村寛志きずな会長がコーディネーターです.オンラインで配信されます.

乗鞍高原でのコウモリフェス
(2022年7月9・10日)

中村会長が乗鞍高原に生息する絶滅危惧種の
クビワコウモリ保護回復事業計画策定委員会の
委員長だった関係できずなも後援しています.

2022年5月27日金曜日

オオルリシジミこども図鑑を持って観察会

今年初めて見たオオルリシジミ
アルプスあづみの公園 2022.5.14

「きずな」は安曇野オオルリシジミ保護対策会議が中心になって進めているオオルリシジミ分布拡大プロジェクトに協力しています.その一環として,今年はアルプスあづみの公園で実施されているオオルリシジミ観察会に参加した子供たちに「オオルリシジミこども図鑑セット」をプレゼントしてオオルリシジミをもっとよく知ってもらう活動を実施しました.

オオルリシジミ図鑑セットについている虫眼鏡で観察
5月14日の観察会 アルプスあづみの公園

オオルリシジミこども図鑑セットはきずなの事務局長である江田慧子氏(関西学院大学教育学部助教)が子どもの環境教育のための教材として開発したものです.


こども図鑑セットにはオオルリシジミを解説した
冊子の他にいろんなグッズが入っている

図鑑をみて学習中.オオルリシジミの見分けがついたかな?

5月22日は田淵行雄記念館が主催するオオルリシジミ観察会が行われました.

たくさんの家族が参加しました.2022.5.22
アルプスあづみの公園

オオルリシジミの交尾
2022.5.22 アルプスあづみの公園

この日はオオルリシジミがたくさん発生していて,子どもたちは図鑑を片手にオオルリシジミのことを学習しました.

オオルリシジミのことがどれくらい分かったかな.
アンケートに答える子供たち

図鑑は小学生3・4年生対象にわかりやすく解説してある

この日は天気に恵まれてたくさんのオオルリシジミやほかの昆虫もみられ楽しい観察会でした.

偶然に指にとまったオオルリシジミ
2022.5.22 アルプスあづみの公園


2022年5月13日金曜日

第33回信州昆虫学会・昆虫DNA研究会第18回研究集会合同大会のシンポジウムのご案内

  521日(土),22日(日)に2022年度昆虫DNA研究会第18回研究集会・信州昆虫学会合同大会」が,ハイブリッド形式(オンライン,オンサイト@信州大学松本キャンパス)で開催されます.これに伴い,各学術会の公開シンポジウムが企画されておりますのでご案内いたします.

シンポジウムのテーマ 
信州昆虫学会「チョウ類DNA研究の温故知新」,昆虫DNA研究会「昆虫の多様な形の進化」
参加方法 
両者ともにオンラインでの参加が可能です(先着300名).参加希望の方は以下URLより参加申し込みしていただきますようお願い申し上げます.https://forms.gle/htouhEr7irmJktfe9

またオンサイトでの参加も可能です(先着100名).ご来場される際には,感染対策をされた上でご来場ください.オンサイトでは参加料1000円がかかります(学生は無料).


各シンポジウムの趣旨ならびに日時
信州昆虫学会公開シンポジウム 「チョウ類DNA研究の温故知新」

5月22日(日)9:00–12:30

信州では約150種のチョウ類が確認されているが,近年の開発,森林・草原の管理放棄,外来種の侵入などの影響により,多くの種の絶滅が危惧されている.信州のチョウ類の多様性はどのように変遷してきたのであろうか? また,信州にも分布するチョウの1種が,DNA解析の結果「形」では判別できない複数の種に分けられることが判明している.我々は,このような「種」をどう扱えばよいのであろうか? 本シンポジウムでは,信州のチョウの 種多様性について愛好家と専門家を交えて議論する.

講演者:田下昌志(松本むしの会) ,大脇淳(桜美林大),北原曜(松本むしの会) ,大島一正(京都府立大)

昆虫DNA研究会第18回研究集会公開シンポジウム 「昆虫の多様な形の進化」

5月21日(土)13:30-15:45

この地球上において,昆虫類は最も種多様性が高く,最も繁栄に成功したグループといえる.昆虫類は,高山や砂漠,熱帯から寒帯地域までの様々な環境に適応してきた.多くの研究者や愛好家を惹きつけてきた要因の一つには,多様な昆虫類の様々な模様や形ではないだろうか.本シンポジウムでは,多様な「形」の進化の魅力について,植物と送粉昆虫の共進化や種分化の話題,コケに擬態する適応進化,そして「形」を失う二次的な翅の退化など,様々な視点からの興味深い研究を紹介して頂く.

講演者:川北篤(東京大),今田弓女(愛媛大) ,新津修平(東京都立大) 

各シンポジウムの詳細(講演者やタイトル,要旨)は以下リンク先をご参照ください.
リンク先にて,シンポジウムのポスター画像をクリックすると,PDFで確認できます.
https://www.shinshu-u.ac.jp/faculty/science/event/general/2022dna18.html

また,これらシンポジウムの他に,両学術会ともに関連する講演がございます.是非あわせてご参加ください.

合同大会プログラム

5月21日(土)【午前の部】
10:20¬–10:30 開会の挨拶,諸説明
10:30–11:15 一般公演
1. マルヒメツヤドロムシ Zaitzeviaria ovata の分子系統地理
○吉田匠(信州大院・総合理工)・林成多(ホシザキグリーン財団)・竹中將起(信州大・ 理)・東城幸治(信州大・理)
2. タコノキ科アダンの甲虫媒–花序で繁殖する送粉者ケシキスイと花序の発熱
○宮本通・望月昂・川北篤(東京大院・理学系・附属植物園)
3. ヒメシロチョウのマイクロサテライトマーカーの開発と日本各地の遺伝的多様性の評価
○福田琳之介(大阪公大院)・上田昇平(大阪公大院)・矢後勝也(東大総研博)・平井規央(大阪公大院)
4. 長野県南信地方におけるミヤマシジミの生息状況の報告
○中村寛志(信州大)・岡村裕(伊那ミヤマシジミを守る会)・土田秀実(辰野生きものネットワーク)・井原道夫(日本鱗翅学会)・江田慧子(関西学院大)
11:30–12:20 招待講演
浅野郁(信州大・全学教育機構)「ボルネオ島低地熱帯雨林における種子食性昆虫の多様性」

5月21日(土)【午後の部】
13:30–15:45 公開シンポジウム「昆虫の多様な形の進化」
16:00–17:00 特別講演I 
「次世代シーケンサーを用いたタカネヒカゲ属の分子系統」
- Oxford nanoporeシークエンサーAdaptiveサンプリングを用いたタカネヒカゲの全ミトコンドリア配列解析の試み
○西尾信哉(信州大・山岳研)、藤田創斗(信州大・医学部)、宇佐美真一(信州大・山岳研)
- 全ミトコンドリア塩基配列から見たタカネヒカゲ属の分子系統
○宇佐美真一・西尾信哉(信州大・山岳研究)・藤田創斗(信州大・医学部)・井坂友一 (信州大・理)・中谷貴壽(湘南生物地理学研)・伊藤建夫(信州大)

5月22日(日)【午前の部】
9:00–12:30 公開シンポジウム「チョウ類 DNA 研究の温故知新」

5月22日(日)【午後の部】
13:30–14:20 特別講演II
上木岳(信州大・総合医理工) 「共生から紐解くクワガタムシ科の多様化」
14:30–15:15 一般公演
5. 古い標本のDNA解析について
○伊澤和義,森田洋史,大場裕一,豊島健太郎,矢野大地(中部大)
6. 藤岡知夫コレクションを用いたヒメギフチョウの生物系統地理学
○森田洋史,伊澤和義,大場裕一(中部大学応用生物学部・中部大学蝶類研究資料館)
7. 絶滅危惧種チョウ類の環境教育教材の開発
○江田慧子(関西学院大学)・中村寛志(信州大学)
15:20 閉会

みなさまのご参加を心よりお待ちしております.

※ 新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため,現地会場で参加される方は会場での掲示やスタッフの指示に従ってください.